ホームレコーディング(宅録)に最適なマイクの選び方

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ホームレコーディング(宅録)に最適なマイクの選び方

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地下のスタジオからベッドルームのプロデューサーへ。最近、音楽制作は形を変えつつあります。Shureでは自宅でのレコーディングに最適なマイクロホンのガイドを用意しています。

「すばらしい音楽を制作するためにレコーディングスタジオに行く必要はない。」これはもはや事実となっています。適切な機器さえあれば、もっとも自分らしく、創造性を感じられる場所=自宅がそのまま作業場所になるのです。

テイラー・スウィフトやドージャ・キャットのようなアーティストは、アルバムのすべてを自宅でレコーディングしています。スクリレックス、ノサッジ・シング、Y2Kといった、業界で成功しているプロデューサーも、もっぱらPCを使って心に刺さるメロディーを生み出しています。

自宅でのレコーディングは便利なだけでなく、芸術的な感覚においても意味があります。自宅というのは、自分にとってどこよりも快適な場所で、創造性をすぐに引き出せる場所です。また、最新技術のおかげで、1日のレンタルに1,000ドルかかるスタジオにも負けないプロフェッショナルなサウンドが得られるのです。

とは言っても、最初に知っておくべきことがいくつかあります。たとえば、どのホームスタジオ用マイクロホンを選ぶべきなのか。では、そこから始めましょう。録音する対象ごとに、わかりやすく分類してみました。

 

ボーカル

LogicやAbleton、Reaperのバーチャル機器だけでレコーディングしている場合でも、高品質のボーカルマイクが必要です。幸い、これらの機器で重要なのはフィーリングであり、自分の声との相性の良いものを選ぶことができます。それは、あなたが一番よくわかっているはずです。

SM7B– このマイクはすぐにわかります。とても滑らかで温かみのある音として響くため、多くのユーチューバーに選ばれています。  ラップでもロックでも、どんなジャンルにも対応します。他のマイクでは自分の声が少し耳障りに感じられる場合や、クラシックなサウンドが欲しい場合、このマイクがお勧めです。

プロの選択:SM7B

 

SM58 – スタンドマイクで歌うのが好きな人ばかりではありません。  マイクを手で握った方が気持ちよく歌えるという人もいます。そんな人は、SM58を試してみてください。レジェンドと呼ばれるこのマイクは、何十年も変わらず温かみのあるナチュラルなサウンドを届けてきました。間違いなく、史上最高のボーカルマイクです。

SM58

 

PGA27 – ビリー・アイリッシュのような繊細な声のボーカリストには、PGA27がぴったりでしょう。  パフォーマンスのあらゆる瞬間を隅々まで捉え、曲を聴いていると、あなたの声がその人だけに語りかけているように響きます。

PGA27

 

MV7 – どこにいても、オーディオインターフェースなしで高品質のボーカルトラックを収録したい場合に最適です。  このマイクはPCやスマートフォンに直接接続できるため、自宅や外出先で録音するときに、音質に妥協する必要はありません。

MV7

 

エレキギターとベース

多くの人は、楽器をPCに直接接続しています。ある程度のレベルまでは、これで問題ありません。しかし、本物の音を追求するなら、エレキギターやベースの音量を上げたいところです。そのためには、パフォーマンスを余すところなく捉えるマイクが必要になります。そのマイクがあれば、周りに差をつけることができます。

SM57 – このマイクは基本的に何でもできます。その気があれば、歌にも使えます(カート・コバーンはそうやって使用していました)。  しかし、ギターアンプやスネアドラムのレコーディングに使うのが最適です。ワイルドな演奏でも音が割れたりせず、クリアに聞こえます。一度手に入れれば、一生ものです。

SM57

 

BETA 52A – 特別に深いサウンドを得たいなら、BETA 52Aのようなプロ仕様のマイクが必要です。  このようなマイクがなければ、ベースラインの響きは薄っぺらなものになってしまいます。ありがたいことに、このマイクは多機能です。ベースキャビネットにも、キックドラムにも対応します。

THE BETA 52A

 

ドラム

音楽に関して、技術的な細かいことで迷ってしまう人がいます。特にドラム用マイクの場合です。そのようなマイクにはふさわしい時と場所がありますが、大事なのは、「役に立つか」ということです。ここで紹介するのは、間違いなく役に立つマイクです。

また、戦略的に進めることも重要です。予算が限られているなら、2本のマイク構成から始めましょう。そして、無駄なく少しずつ増やしていきます。リストを示しますので、順に試してみてください。

SM57 – ギター用に選んだものがあるなら、それだけで十分です。  ギター用のマイクがなければ、これが最適なスネアマイクで、ミックスを通して激しくビートを刻みます。ドラム用に最初に買うなら、「レジェンド」の、このマイクです。

プロの選択:SM57

 

BETA 52A – ここでも、ベースギター用のマイクがあるなら、それで十分です。  なければ、キックドラム用のマイクはこれです。温かみがあり、リッチで豊かな低域を響かせるマイクです。クラシックな2本のマイク構成では、SM57と合わせて購入することをお勧めします。予算が気になるなら、これをPGA52に変えることもできます。ベースドラム用のマイクとして確実な選択です。

BETA 52A

 

KSM32 – このマイクを選べば間違いありません。料金の高いレコーディングスタジオが今でも人気があるのは、KSM32のようなマイクが用意されているからです。  明瞭で濁りのない高品質なサウンドを生むマイクはどんな用途でも効果を発揮しますが、特にオーバーヘッドマイクやキックマイクに適しています。しっかり手入れをすれば、一生使えます。

KSM32

 

PGA181 – ここだけの話ですが、マイク1本分の予算しかなくても、キックドラムの真上、ライドシンバルのすぐ下に直接このマイクを設置するだけで、ドラムキットの録音をすることができます。    信じられないほど、すばらしいサウンドです。優れたオーバーヘッドマイクを探しているなら、代わりにBETA 181を検討してはどういかがでしょうか。  マイクカプセルの交換が可能で、より柔軟性に優れています。

PGA181

アコースティック楽器

ギターやピアノなどのアコースティック楽器には特別なマイクが必要です。繊細な響きを捉え、忠実に再現できるマイクです。それが、ここで紹介するマイクです。

SM27 – アコースティックサウンドのレコーディングには、細かなニュアンスを捉えられるマイクが必要です。SM27ならそれが可能です。  ピアノからフルート、ウクレレまで、ほとんどの楽器に使用できます。

SM27

KSM137 – このマイクは金管楽器や木管楽器からクラシックギター、合唱まで、あらゆる用途で威力を発揮します。  さらに、KSM137をもう1本用意すれば、ドラムキット用のプロレベルのオーバーヘッドマイクとして使用できます。

プロの選択:KSM137

秘密兵器

機器を増やせば、それだけレコーディングの可能性が広がります。しかし、非常に限られた設備でも、プロレベルのサウンドは実現できます。ホームスタジオの構築を始めたばかりであれば、次のような小さくても強力な機器が役に立ちます。

MV88+ STEREO USB – どこにでも携帯できるポータブルマイクですが、リュックで持ち運べる手軽さもさることながら、ホームスタジオでも頼りになる存在です。  ステレオ設定によりライブ感あふれるレコーディングが可能になります。PCに直接接続したり、スマートフォンで使用したり、メリットはさらに広がります。

MV88+ STEREO USB

 

PGA181 – Shureはマイクも取り扱う会社なので、マイクがたくさん売れるに越したことはありません。  ですが、マイク1本から始めたいということであれば、PGA181をご検討ください。このマイクがあれば、何でも録音できます。自宅でのレコーディングは便利なだけでなく、クリエイティブな感覚においても意味があります。いずれ、ホームスタジオのマイク置き場が広くなったとしても、このマイクは無駄になりません。どんな環境でも活躍します。

PGA181