【大学】慶應義塾大学 湘南藤沢キャンパス様|すべての教室でハイブリッド授業を、「ただ置くだけ」で高品質な授業をすばやく展開|Microflex Wireless neXt 2

“neXt 2は工事不要で設定も使い方もシンプル、電波干渉の心配もない。マイクを「置けるかどうか」という悩みは解消され、ただ「置けばよい」という概念に変わりました”
慶應義塾大学 湘南藤沢事務室 学生担当(学事グループ) 主任 田中 真紀氏
お客様プロフィール
◎導入事業者
慶應義塾大学 湘南藤沢キャンパス
事業内容:教育機関
https://www.sfc.keio.ac.jp/
◎納入事業者
Totsu株式会社
https://totsu.jp/
◎導入場所
導入場所: 慶應義塾大学 湘南藤沢キャンパス
竣工日:2025年2月
課題
慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(以下、慶應SFC)では、中規模・大規模教室にはワイヤレスマイクを導入していましたが、約30室ある小規模教室にはマイクを設置できていませんでした。コロナ禍でハイブリッド授業のニーズが増大したため有線マイクを設置しましたが、グループワークや語学授業など教員の移動が発生する授業では使いづらく、ワイヤレスマイクへの更新が待たれていました。
ソリューション
慶應SFCは、マイクが設置されていなかった4つの小規模教室に「Microflex Wireless neXt 2」を導入しました。アクセスポイント、充電器、DSPが搭載された、オールインワン型の小型機器を既存のAV設備につなぐだけで利用できます。1.9GHz帯の電波を利用しており、電波干渉の心配もありません。そのため細かなアセスメントやアンテナ工事などが不要です。貸出用に2基を追加導入し、屋外イベントなどでも利用できる環境を整えました。
効果
工事不要のneXt 2によって、短期間で小規模教室にマイクを設置できました。「マイクを置けるかどうか」という悩みが解消され、「ただ置けばよい」という概念に変わったと、慶應SFCは高く評価します。利用者からの問い合わせはなく、使い勝手も良好のようです。低コストですばやく設置できるため、まだマイクのない教室への展開を加速したい意向です。
【スペシャルインタビュー】
先端技術と自然が共存する慶應義塾大学SFC
慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(以下、慶應SFC)は、1990年に開設された最先端技術と自然が調和するキャンパスです。総合政策学部、環境情報学部、看護医療学部の3学部と2研究科が設置されています。
慶應SFCの特徴は、学生が自らやりたいことを見つけ、自主的に学んでいくことを重視した教育にあります。政治・政策・環境・情報・デザインといった多様な領域を横断しながら、課題発見・解決型の教育と研究を展開しています。
同キャンパスでは教育・研究や大学生活を支援するため、専門組織を設けてICT/AV環境の整備に取り組んでいます。慶應義塾大学 湘南藤沢事務室 学生担当(学事グループ) 主任の田中 真紀氏は、「慶應SFCではインターネット黎明期から、ワークステーションを導入してネットワーク環境を整備し、学生や教職員どうしのコミュニケーション活性化も図ってきました。教室の座学だけでなく、プロジェクト活動やオンライン連携も多いため、つながる・共有するためのICT/AVの充実を重視してきました」と述べています。
慶應義塾大学 湘南藤沢事務室 学生担当(学事グループ) 主任 田中 真紀氏
例えば、学生や教員が無償で借りられる一眼カメラやビデオカメラ、配信機材などAV機器のほか、3Dプリンタやレーザーカッターなどのデジタルファブリケーション機材も用意されており、学生が自由にものづくり等に取り組めるのです。
コロナ禍でハイブリッド授業が拡大、小規模教室のマイク不足が課題に
慶應SFCでは教室のAV配備にも注力しており、すべての教室にスピーカーやプロジェクター・大型ディスプレイを設置しています。ただしマイクの設置は、室内拡声が必須となっていた中規模から大規模の部屋に限られていました。小さな40名規模の部屋であれば、マイクは必須ではないと考えていました。とはいえ喉の調子が悪いなどの要求があったときには、移動式のセットを貸し出すなど都度対応を行っていました。
コロナ禍で対面授業が難しくなると、慶應SFCは有線マイクとカメラを導入し、早期からオンライン/ハイブリッド授業への対応を進めました。しかし教員からは、ワイヤレスマイクの導入を強く要望されていました。
「当学は留学生の語学学習も活発です。この授業で教員は、学生の発音や筆記をしっかり指導することが求められます。取り回しがしづらい有線マイクでは、一人一人の口元や手元を細かに見てあげることが困難なのです。またグループワークも多いのですが、教員が室内を移動して指導したり、学生のグループ発表時にも、有線マイクの使い勝手が悪い点は否めませんでした」(田中氏)
そこで田中氏は、AV設備の選定・導入・運用を支援するTotsuを通じて、Shureの「Microflex Wireless neXt 2」に注目しました。
「neXt 2はアクセスポイント、充電器、DSPが統合された機器であり、既存のAV設備にケーブル一本で接続できるため、設置工事が不要です。1.9GHz帯の電波を採用しているため同時に利用できるマイク本数が非常に多く、Wi-Fiなど他の機器との干渉も起きません。Shureはユーザーサポートも手厚く、信頼性の高いメーカーだと感じています。総合的に慶應SFCのニーズに最適だと確信しました」と、Totsu 営業部門 神奈川支店の三谷 文崇氏は振り返ります。
アクセスポイント、充電器、DSP一体型の2チャンネルのワイヤレスシステム MXW neXt 2
ShureとTotsuは、慶應SFCの実際の教室でデモンストレーションを実施し、安定して運用できることを示しました。もともと慶應SFCではShureのマイクを利用していたため、音声品質への信頼度は申し分ありません。田中氏は、セットアップがシンプルで電波の調整も不要という魅力を再確認し、導入を決断しました。
ただ「置けばよい」という新発想、小規模教室への展開が加速
慶應SFCでは、まず室内全体をリニューアルした4教室を対象に、neXt 2を導入しました。室内工事の際に「置いておいて」とneXt 2を持ち込むだけで、準備は完了しました。
「従来のワイヤレスマイクは、電波のカバーエリアや干渉を気にしながら、アンテナや充電器の配線に注意し、“置けるかどうか”ということを考えなければなりませんでした。ところがneXt 2は、そうした心配がいっさい不要です。ただ“置けばよい”と、概念そのものを変えるソリューションだと感じています。これなら気軽に採用できますね」(田中氏)
三谷氏は、導入を支援するインテグレーターの視点でも、neXt 2の利点を非常に高く評価しています。「従来、ワイヤレスマイクを導入する際は、電波状態などお客様の環境をアセスメントして、チャンネルプランを組むことが必要でした。neXt 2はそうした調整が不要で、導入後のリスクも最小限にとどめられると考えています」
Totsu 営業部門 神奈川支店 三谷 文崇氏
一般的に新しいAV機器は、利用者から使い方がわからない・声が伝わりにくいなどのクレームが入るものです。しかし田中氏は、導入から1年弱、教員や学生からいっさいのクレームを受け取っていません。同氏は「声の輪郭がはっきりしており、ハウリングも起きにくく、室内拡声でも配信でも使いやすいマイクだと思います。みなさんストレスなく使ってくれているのでしょう」と評価しています。
貸出機を追加して柔軟に活用、全部屋をハイブリッド授業対応へ
4教室での利用からしばらくして、田中氏は、学生や教職員への貸し出し用として2基のneXt 2を追加導入しました。
1台のneXt 2には2つのマイクを接続できますが、授業の形態によっては3本以上のマイクを利用したいケースもあります。またパワードスピーカーと組み合わせることで、マイクのない部屋や屋外でのイベントなどでも活躍します。既存のAVセットは大型で、持ち運びが困難でした。neXt 2であれば、カゴ1つで気軽にイベント会場へ持っていくことが可能なのです。
また田中氏は、気に入っている機能として、持ち出し防止アラート機能を取り上げます。というのも、時間に追われて慌てた教員が、誤って小型マイクを持ち帰ってしまうケースがあったからです。「neXt 2は、マイクが電波範囲外に持ち出されそうになると警告音が鳴ります。ピンマイクなどは紛失すると発見は非常に困難ですから、非常にありがたいですね」(田中氏)
慶應SFCでは今後、教室のリニューアルに合わせて音響設備の強化を図る計画です。田中氏は、まだマイクのない残りのすべての教室にneXt 2を設置していきたいと考えています。
「以前は、“どの部屋ならオンライン授業できるか”という問い合わせも少なくありませんでした。すべての教室にマイクを設置して、小さな部屋でもオンライン授業が可能という環境にしたいですね。インフルエンザの流行などで急に対応が必要になったとしても、そのときどの部屋を予約していたとしても、すぐハイブリッド授業に切り替えられます」(田中氏)
田中氏は、最新のシーリングアレイマイクやVoice LiftのようなShureの最新製品・機能にも注目しており、積極的に検討していきたい意向を示している。今後もShureの音響技術が、慶應SFCの柔軟で先進的な教育環境を支えていくことだろう。
左からTotsu 営業部門 神奈川支店 三谷 文崇氏、慶應義塾大学 湘南藤沢事務室 学生担当(学事グループ) 主任 田中 真紀氏
導入製品
Microflex Wireless neXt 2 × 6








