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Case Study

映像センター様|“革新的な省スペース” - レンタル事業者の視点で見た最新スケーラブル・ワイヤレス受信機の優位性|ANX4

March 13, 2026 |

“ANX4は多チャンネルを1Uサイズで対応できる省スペース性のみならず、設置の簡易化・効率化といった現場の運用面でもメリットを感じる製品です”

株式会社映像センター 技術部次長 鈴木武志氏

お客様プロフィール

◎導入事業者
株式会社 映像センター

◎事業内容
映像・音響機器のレンタル及び販売 イベント映像・音響の総合プロデュース(企画・制作・オペレーション等)
 

課題

ワイヤレス・マイクの数が多い現場の需要があり、受信機・デバイダ(分配器)の設置スペース、セッティングの効率化を模索していた。

ソリューション

ANX4を4台と、合計48ch分のチャンネルライセンスを導入し、1台あたり12chの固定運用とする構成を採用。Dante連携とULX-D送信機との互換性を活かし、現場間で共通化しやすい受信システムを構築。

効果

最大24ch(ULX-D)を1Uサイズの受信機でまかなえるので設置スペースが削減できるのに加えて、セッティング時間も大幅に短縮でき、輸送面のコスト・カットも実現。すでに所有しているULX-Dの送信機をそのまま使用できるため、コスト面の効率も良い。
 

【スペシャルインタビュー】

▲昨年オープンしたAVC SQUARE、オフィスと倉庫を一体化させた同社の新拠点

(株)映像センター様は、映像音響システムの企画・設計・施工、映像音響関連機器の輸入販売、イベントでの映像音響関連システムのプラニング・運用・機材レンタルを行う専門企業です。今回お話を伺ったのは、同社の音響機器レンタル・現場オペレーションを手掛けるイベント映像事業部で、企業のプレス発表や受賞式、株主総会などから、各種展示会や学校のイベントの受注が多く、多チャンネルのワイヤレス・マイクの需要が高まっています。このような背景からANX4を導入した理由について、同事業部の技術部次長・鈴木武志氏に説明をいただきました。

「私たちが対応している現場ですと、具体的にはワイヤレスを中心に8波~16波のリクエストが多いです。現在所有しているULXD4Qは4chモデルですから、16波だと受信機の4台に含めてデバイダも必要になります。ANX4が発売されると聞いて、先述したシチュエーションを1Uサイズで賄えることを知り、これはメリットがあるなと思って早速導入を決めました」
 

▲技術部次長の鈴木武志氏

今回、映像センター様が導入したのはANX4を4台と48ch分のライセンス。先ほどの鈴木氏が説明した16chの運用を想定すると、従来なら受信機が4台に加えてデバイダが1台と計5Uサイズのラックが、ANX4なら1Uになるという省スペースになります。それと合わせて、受信機まわりの結線などの実務作業も効率化されると、同社の技術部音響課係長の小井戸陽介氏は指摘します。

「レンタル用の機材は1台ずつケースに入れているので、例えば4~5台のケースを持っていくと、前後の蓋を開け閉めするだけでもそれなりの労力になります。複数台分の受信機の電源確保にはタップも必要ですし、アンテナ・ケーブルを複数台結線すると、イン/アウトの差し込みを間違えるヒューマン・エラーも起きやすくなります。それらを回避できるのもありがたいですね。このようにANX4は多チャンネルを1Uサイズで対応できる省スペース性のみならず、設置の簡易化・効率化といった現場の運用面でもメリットを感じる製品です」

▲ULX-Dを24ch運用した際の比較写真。左がANX4で右は従来の24chのULX-Dシステム (ULXD4Q×6台、UA845UWB×2台)。圧倒的なコンパクト・サイズを実現できる
▲上写真右側は従来の24chのULX-Dシステム稼働に必要なコンセント。電源タップの多くの口を占拠することになる
▲上写真左側のANX4で24chのULX-Dを運用した際に必要な電源はわずか1口
▲ANX4と24ch分のULX-D送信機。ボディバック型がULXD1、ハンドヘルド型ULXD2はSM58(ヘッド)とNexadyne8/S(ヘッド)

 

迅速な問題解決を可能にするソフトウェア

ANX4は従来のSHUREワイヤレス受信機とは異なり、使用環境に応じて購入したライセンスをアクティベートして使用します(ULX-Dだと最大で24ch、AXT Digitalで最大16chをサポート)。映像センター様が導入したライセンス数は48。これらを4台のANX4でどのように運用していくのか、鈴木氏が語る言葉からはレンタル業務ならではの視点を感じることができました。

「どんな現場でもラックサイズを2Uに収めたい意識があります。例えば6波必要な現場なら4ch+2chの受信機、8波なら4ch×2台の受信機というように、10波を越える現場の場合でも3Uサイズにしないで、12波モデルのANX4を活用する想定です。私たちも現時点では現場に合わせてライセンス数を変更して運用する体制を整えられていません。ですので、まずはライセンス数を固定した状態でANX4を運用していく予定です。そのほうが管理もしやすいですから」
 

▲映像センター様が導入された4台のANX4。ULX-Dであれば最大96chの運用が可能だが、1台=12ch固定にて運用する予定とのこと

購入後、実際にANX4をテストしてみて、鈴木氏と小井戸氏はDanteネットワークを活用したイベント系の音響現場におけるANX4の親和性の高さ、96kHz対応のメリットについて言及しました。

「私たちが最初にULX-Dを導入したのは、ちょうどDanteネットワークに対応したデジタル・コンソールが登場した時代でした。その頃からセミナーなどのワイヤレスマイクを多用する現場では、Danteを導入していました。Danteネットワーク上で音声伝送を行いながら、Shureのワイヤレスワークベンチ(WWB)を使用して、ワイヤレスマイクの電池残量確認やリターン・ゲイン調整をミキサー側から行うことが可能です。これらの点においてもANX4は、私たちが取り扱いに慣れている従来のULX-D製品と同じように運用できるため、導入のハードルは低く感じました。ただその反面で、コンサートなどでアナログのヘッドアンプが必要とされる現場だと、ANX4はDanteのみの接続になるので導入を躊躇される方もいると思います」(鈴木氏)

「ANX4がDanteネットワークの96kHzに対応したのは大きなポイントです。最近のコンソールだと96kHzでDanteを運用する現場が増えていますが、これまではULX-Dに合わせるために48kHzで運用していました。それがANX4なら従来のULX-Dの送信機でも96kHzに対応できるというのは嬉しいですね」(小井戸氏)
 

▲技術部音響課係長の小井戸陽介氏


同社では今後、さまざまな企業系イベントでANX4を活用する予定があるとのこと。現状映像センター様はB帯と1.2GHzを運用していますが、174MHz~2GHzという幅広い帯域をカバーするANX4の導入以降は、新たな帯域で運用する可能性もあると、最後に小井戸氏が説明してくれました。

「1.2GHz帯は使用地域が限定されないため、近年は回線が混み合うことが増えていて、大規模な展示会だとホワイトスペース帯域への移動を促されることもあります。その点、ANX4はホワイトスペースの全帯域をサポートしているので、今後は送信機を別途で準備をして、ANX4でホワイトスペース帯を運用する可能性もあります。そういう意味では、ホワイトスペース帯を運用する音響会社にとっても、ANX4を導入する優位性は高いと思いますよ」

■クレジット
文:伊藤大輔 撮影:ほりたよしか(Caminari INC)

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