ポッドキャストを始めるために必要な機材ガイド。
ポッドキャストを始めるために必要なものが何か知りたい場合、その答えは番組のコンセプト、予算、録音場所によって異なります。インタビュー形式のポッドキャストを計画していますか？それとも、複数人によるディスカッション形式でしょうか？対面で行う予定ですか、それともリモートで進めますか？または、一人で進行するスタイルかもしれませんね。
自分に合った適切な録音セットアップを見つけるのは大変に感じるかもしれません。でも幸いなことに、プロのようなサウンドを出すのに完全なプロフェッショナルスタジオは必要ありません。信頼性の高いポッドキャスト向けのツールがあれば十分です。自宅、専用の録音スペース、移動中など、どこで番組を制作する場合でも、 必要な機材を理解しておくと、 最初から適切な機材へ投資するのに役立ちます。それでは、カテゴリごとに分けて説明しましょう。
- マイクロホン: プロフェッショナルな音質を得るための重要な要素です。
- ヘッドホン: リアルタイムモニタリングや編集作業に欠かせません。
- マイクスタンドとケーブル: 機材の安定性を保ち、確実に接続するための必須アイテムです。
- オーディオインターフェースとミキサー: XLRマイクの使用や、複数の音声入力を扱う際に必要です。
- 録音ソフトウェア: 音声を録音し、編集して理想のサウンドを作り上げるために使います。
- ウェブカメラまたはデジタルカメラ: ビデオポッドキャストを計画している場合に必要です。
マイクロホン
マイクは、購入するポッドキャスト機材の中で最も重要なアイテムです。あなたの声を捉え、リスナーとのつながりを築く手助けをしてくれます。Shureは、あらゆる経験レベルと予算に合わせた 豊富な選択肢 を揃えています。
MV7+ ポッドキャストマイクロホン
このダイナミックマイクロホンは、ポッドキャストとコンテンツ制作のために特別に設計されました。 MV7+ は複雑なセットアップを必要とせずに、あたたかみのあるプロフェッショナルな音声を提供します。USBとXLRの両方で接続できるため、初心者にも、録音機材をアップグレードしたい人にも最適です。USB-C出力を使用してラップトップやスマートフォンに直接接続することも、XLRを使用してプロフェッショナルなオーディオインターフェースに接続することもできます。内蔵された強力な信号処理（DSP）、オートレベルモード、そしてデノイザーやデジタルポップフィルターなどのリアルタイムの音声強化機能を備えており、あなたの声と録音環境に簡単に適応します。
MV7 には他に2つのバージョンがあります：
- MV7i : インターフェースを内蔵したマイクロホン。2本目のXLRマイクや楽器を、外付けのオーディオインターフェースを必要とせずに、簡単にコンピューターやスマートフォンに直接接続することができます。MV7iに2本目のマイク（または楽器）を接続するだけで、簡単に2チャンネルの録音ができます。
- MV7X : XLRのみの出力で、オーディオインターフェースやミキサーを使用した複数マイクのセットアップが必要な方に理想的です。
SM7B – アイコニックなボーカルマイクロホン
ポッドキャストの 最高基準 として現在も評価されている SM7B は、プロの放送関係者や著名なポッドキャスターに支持されています。比類のないスムーズであたたかみのあるトーンを実現し、優れた音の分離とノイズの抑制機能を備えています。ただし、このXLR接続のダイナミックマイクロホンには、高品質なオーディオインターフェースやマイクプリアンプが必要です。これがないと、音声が小さくなりすぎる可能性があります。録音機材を適切にセットアップすれば、このオーディオアイコンは、音質にこだわるポッドキャスターにとって最高の選択肢となります。
SM7dB –内蔵プリアンプ搭載ボーカルマイクロホン
伝説的なオリジナルモデルを基にした SM7dBは、上記のSM7Bの音声はそのままに、より高い出力レベルと柔軟性を実現する内蔵プリアンプを備えています。このXLRマイクロホンは、SM7Bのクラシックなあたたかく自然なサウンドを維持しながら、外部マイクプリアンプを必要としません。これによりポッドキャスターは、パワー不足のオーディオインターフェースを使用しても、スタジオ品質のサウンドを簡単に録音できるようになります。
SM58 – ダイナミックボーカルマイクロホン
信頼性が高く、手頃な価格で、さらにパフォーマンスにも対応できるポッドキャストマイクを探しているなら、 SM58 がおすすめです。このダイナミックマイクは頑丈で、自然なサウンドを実現し、世界中のミュージシャンやプレゼンターから広く支持されています。予算が限られているパネルディスカッションや複数人によるポッドキャストに最適です。
MoveMic – ワイヤレス・クリップオンマイクロホン
コンパクトで使いやすい MoveMic ワイヤレス・クリップオンマイクロホンは、モバイルポッドキャスター、ブロガー、インタビュー番組に最適な、高品質のワイヤレスオーディオを提供します。スマートフォンに直接接続でき、かさばる機材を必要とせずに、クリアな音声をキャプチャーできます。1つのチャンネルで自分の声だけを録音したい場合はMoveMic Oneを、2つのオーディオトラックを同時に録音したい場合はMoveMic Twoを選ぶことができます。カメラに録音する必要がある場合は、デジタルカメラ対応のMoveMic 受信機キットがおすすめです。
ヘッドホン
ポッドキャストを始めるためには、高品質のヘッドホンも欠かせません。録音や編集中にオーディオをモニタリングすることは、間違いを見つけ、安定した音質を確保するために重要です。Shureはポッドキャスター向けに2つの優れたヘッドホンを提供しており、音の細部まで聴き取ることができます。
SRH440A – プロフェッショナル・スタジオ・ヘッドホン
SRH440A 密閉型ヘッドホンは、周波数帯域全体に渡り正確な音声を提供し、優れた遮音性を備えています。そのため、録音時のリアルタイムモニタリングおよび編集作業のどちらにも最適です。
SRH840A – プロフェッショナル・スタジオ・ヘッドホン
ディテールと快適さをさらに向上させた SRH840A ヘッドホンは、豊かでバランスの取れたサウンドを提供し、オーディオミックスを微調整するのに役立ちます。密閉型デザインと強化されたパッドにより、本格的なポッドキャスターや編集者にとって最適な選択肢です。
マイクスタンドとケーブル
マイクをしっかりと固定し、適切な位置に配置すると、ポッドキャストの音質に大きな違いが生まれます。ソロ録音に便利なブームアーム や、 従来のデスクトップスタンドを好む場合でも、あなたのワークフローに合った構成が見つかるでしょう。ケーブルの品質も見過ごしてはいけません。信頼性の高いXLRケーブルやUSBケーブルは、録音セッション中に不要なノイズや接続不良のリスクを減らします。
オーディオインターフェース、ミキサー、およびデジタルレコーダー
オーディオインターフェースは、XLRマイクをコンピューターに接続し、アナログ音声をデジタル信号に変換します。SM7BやSM58のようなXLRマイクを使用する場合、これは必須です。MV7+のようなUSBマイクは、ラップトップやスマートフォンに直接接続できますが、複数のマイクやオーディオソース（電話/ビデオインタビュー）をポッドキャストで使用する場合は、すべてをコントロールできるインターフェースやミキサーがあると便利です。また、専用のデジタルレコーダーは外出先での録音に役立ちますが、帰宅後に音声ファイルをコンピューターに転送する必要があります。
MVX2U – デジタルオーディオインターフェース
MVX2U は、オートレベルモード、EQ、リミッター設定などのリアルタイムDSPを搭載した、スタイリッシュなシングルチャンネルのXLR-USBインターフェースです。これらの機能はすべて、Shure MOTIV Mix™デスクトップアプリからアクセスできます。1本のXLRマイクロホンを直接コンピューターに接続するための、シンプルで完璧なソリューションです。60dBのクリーンなゲインを提供し、外付けのプリアンプを必要とせずに、SM7Bのようなマイクにも十分に電力を供給できます。このインターフェースはコンデンサーマイク用のファンタム電源とヘッドホンモニタリング機能も備えています。USB-Cで電源供給されるため、プラグアンドプレイに対応しており、高品質サウンドをコンパクトなセットアップで実現したいポッドキャスターに最適です。
MOTIV Mix™デスクトップアプリ（Mac/Windows）
MOTIVシリーズに特化したShureの MOTIV Mix™ は、デスクトップでの強力なオーディオワークフローを提供します。MacおよびWindows両方に対応しており、録音、ストリーミング、モニタリング、またはミキシング時に最大5つのオーディオチャンネルを管理できます。また、このアプリを使うことで、マイクゲイン、EQ、コンプレッサー、リミッター、トーンコントロールをインテリジェントに設定するオートレベルモードなどの機能にアクセスできます。さらに、ソフトウェアはミックスされたオーディオや個別のチャンネルの直接録音を可能にし、柔軟なポストプロダクションをサポートします。
録音ソフトウェア（DAWs）
録音ソフトウェアに多額の費用をかける必要はありません。いくつかのデジタルオーディオワークステーション（DAW）アプリは無料または低価格で、ポッドキャストの編集とミックスに必要なすべてのツールを提供します。
GarageBand (Mac)
Appleコンピュータで無料で利用できるGarageBandは、直感的でありながら驚くほど強力です。便利なボイスプロジェクトテンプレートを提供しており、一人で活動するポッドキャスターや初心者にとって最適な出発点です。
Audacity（Mac/Windows/Linux）
オープンソースで無料のAudacityは、ポッドキャスターの間で最も人気のあるDAWの一つです。マルチトラック編集と幅広いエフェクトをサポートしています。
Adobe Audition（Mac/Windows）
Adobe Creative Cloudの一部であるAuditionは、強力なDAWで、高度な編集ツールとノイズリダクション機能を備えています。細部までこだわりたい本格的なポッドキャスターに最適です。
Hindenburg (Mac/Windows)
音声コンテンツ専用に設計されたHindenburgは、手頃なサブスクリプション料金で強力な機能を提供します。このDAWはポッドキャストコミュニティで多くの支持を得ています。
オンライン録音
ポッドキャストでリモートインタビューを多く行う予定がある場合、Riverside、Zencastr、Descriptなど、簡単にオンライン録音が行えるサービスがいくつかあります。重要なのは、プログラムがあなたの音声とリモートゲストの音声の両方をローカル、つまり彼らのハードドライブに録音し、ソフトウェアがそれをパッケージ化してあなたに送信できるようにすることです。これにより、音質が向上します！
どのDAWやサービスを選ぶにしても、マルチトラック録音、ノイズリダクション、ビデオオプション、ポッドキャストディレクトリのエクスポートなど、必要なファイル形式と機能がサポートされていることを確認してください。
ウェブカメラとデジタルカメラ
ビデオポッドキャストを行ったり、ライブ配信をしたり、YouTubeやTikTokでハイライトを共有する予定がある場合、高品質なカメラに投資する必要があります。多くの人はLogitech StreamCamのような基本的なウェブカメラから始めますが、 専用のデジタルカメラにアップグレードすることでビデオ品質が劇的に向上します。きれいなHDMI出力やUSBストリーミングに対応したモデルを探し、プロフェッショナルに見えるように適切な照明も忘れずに準備しましょう。MV7+などのShureのUSBマイクは、ストリーミングやビデオポッドキャストソフトウェアと互換性があり、オーディオセットアップとビジュアルの同期が簡単に行えます。
まとめ
ポッドキャストを始めるには、最低限、良質なマイク、ヘッドホン、そして録音ソフトウェアが必要です。番組が成長するにつれて、より良いマイクスタンド、インターフェース、ビデオ機器を追加することも検討してみましょう。
多機能なMV7+、伝説的なSM7B、またはポータブルなMoveMicのどれを選んでも、Shureの長年にわたる優れたエンジニアリングに支えられたプロ品質のオーディオを手に入れることができます。そして信頼性の高いSRH440Aなどのヘッドホン、MVX2Uインターフェース、そしてお気に入りのDAWと組み合わせれば、録音の準備は整います。
機材のアイデアやポッドキャストを始めるためのさらなるヒントについては、 Shure「MIKED UP – Podcasting Handbook」をぜひご覧ください。（英語のみ）
