オートマチック・カバレッジ™とステアラブルカバレッジ™の違いとは?

本記事のポイント
- オートマチック・カバレッジ™テクノロジー:収音ローブを指定することなく、設定した最大8つのカバレッジエリア内の発言者を自動的に収音します。最小限の設定で運用できるため、時間帯によって着席位置が変わる会議室やフレキシブルなレイアウトの空間に最適です。
- ステアラブルカバレッジ™テクノロジー:最大8つの収音ローブを任意の位置に設定し、ローブごとの音声を個別に出力できます。固定席の会議室や、ボイスリフト、拡声用途などの特殊な用途に最適です。
- オートマチック・カバレッジ™とステアラブルカバレッジ™の両モードは、MXA925、およびMXA901シーリングアレイマイクロホンで利用できます。(MXA901はファームウェア v6.9以降が必要です。)
MXA925、MXA901をはじめとするShureのシーリングアレイマイクロホンは、2つの異なる収音方式から選択できます。オートマチック・カバレッジ™は、会議室内にカバレッジエリアを設定するだけで、そのエリア内の発言者をマイクロホンが自動的に収音します。設定が容易なため、着席位置が固定されていない会議室に最適です。
ステアラブルカバレッジ™では、より高度な制御が可能です。最大8つの固定された収音ローブを任意の位置に設定でき、それぞれの収音ローブは独立した音声出力を備えています。そのため、収音エリアごとの音声を個別に扱うことができ、ボイスリフトや拡声用途に最適です。
オートマチック・カバレッジ™テクノロジーとは?
オートマチック・カバレッジ™では、会議室内のどこを収音するかを指定するだけで、あとはマイクロホンが自動的に処理を行います。Shure Designerソフトウェアまたはマイクロホン内蔵のWeb UIでカバレッジエリアを設定すると、そのエリア内の発言者を自動的に追跡して収音するため、収音ローブを指定したり調整したりする必要はありません。
オートマチック・カバレッジ™では、次の2種類のカバレッジエリアの設定が可能です:
- ダイナミックカバーエリア :設定したエリア内の発言者の位置に応じて、マイクロホンが収音ローブを自動的に割り当てます。発言者の位置が固定されていない環境に適しており、利用者がその都度異なる席に着席するような会議室に最適です。
- 専用カバーエリア :8つの収音ローブのうち1つを特定のエリアに固定し、その場所を常にカバーします。発言者の有無にかかわらず、収音ローブを常に配置しておきたいエリアに適しており、演台やVIP席など優先的に収音したいエリアに最適です。残りの7つの収音ローブは、その他のダイナミックカバーエリア内で発言者を自動的に収音します。

MXA920およびMXA925は、初期設定の状態で9m×9mのダイナミックカバーエリアに対応しています。また、1.8m×1.8mの専用カバーエリアを設定することも可能です。ダイナミックカバーエリアと専用カバーエリアは組み合わせて利用でき、最大8つまで設定できます。
一方、MXA901は初期設定で最大6m×6mの範囲をカバーし、会議室のレイアウトに合わせて3m×3mまで縮小できます。MXA901で利用できるのは1つのダイナミックカバーエリアのみで、専用カバーエリアには対応していません。
ステアラブルカバレッジ™テクノロジーとは?
ステアラブルカバレッジ™では、導入時に会議室内の特定の場所へ最大8つの収音ローブを設定できます。一度設定した収音ローブの位置は固定され、会議中に変わることはありません。また、それぞれの収音ローブは独立した音声出力を備えているため、音声をより細かく制御できます。そのため、ボイスリフトや拡声用途など、高度な音声システムの構築に適しています。
ステアラブルカバレッジ™では、各収音ローブの幅を次の3段階から選択できます:
- ナロー — 35°
- ミディアム — 45°
- ワイド — 55°

オートマチック・カバレッジ™は、発言者の位置や着席レイアウトの変化に自動的に対応し、会議や文字起こし、会議要約ツールに適した音声を提供します。また、ステアラブルカバレッジ™と比較して、設定の負担を軽減できます。
一方、ステアラブルカバレッジ™では、最大8つの固定された収音ローブを設定できます。それぞれの収音ローブは独立した音声出力を備えているため、音声をより細かく制御できます。そのため、ボイスリフトや拡声用途など、高度な音声システムの構築が可能です。
オートマチック・カバレッジ™とステアラブルカバレッジ™の両方に対応することで、MXA925、MXA901シーリングアレイマイクロホンは、さまざまな会議室や用途に柔軟に対応できます。
オートマチック・カバレッジ™とステアラブルカバレッジ™の使い分け
最適な収音方式は、会議室のレイアウトや利用形態、またゾーンごとに個別の音声出力が必要かどうかによって異なります。以下の表を参考に、用途に適した方式を選択してください。
| オートマチック・カバレッジ™ | ステアラブルカバレッジ™ | |
| 設定 | 最小限(自動調整) | 手動(収音ローブを設定) |
| 最適な用途 | 着席位置が固定されていない会議室、フレキシブルなレイアウトの空間 | 固定席の会議室、ボイスリフト、拡声用途 |
| カバーエリア | MXA925: ダイナミックカバーエリアまたは専用カバーエリアを最大8つまで設定可能 MXA901: ダイナミックカバーエリア×1 | 最大8つの収音ローブを設定可能 |
| ゾーンごとの個別音声出力(Dante) | なし(オートミックス出力のみ) | あり(各収音ローブの出力+オートミックス出力) |
| 発言者の移動に追従 | 対応 | 非対応 |
| 対応製品 | MXA925、MXA901 | MXA925、MXA901 |
次のような場合は、オートマチック・カバレッジ™を選択してください:
- 会議ごとに座席レイアウトが変わる
- 設定や調整の手間をできるだけ抑えたい
- スピーカーゾーンごとに個別の音声出力が不要
次のような場合は、ステアラブルカバレッジ™を選択してください:
- 会議室のレイアウトが固定されている
- ボイスリフトや拡声用途のために、各収音ローブの音声を個別に出力する必要がある
- 会議システムを室内のボイスリフトシステムと連携させる
よくあるご質問
同じマイクロホンでオートマチック・カバレッジ™とステアラブルカバレッジ™を切り替えることはできますか?
はい。MXA925、MXA901などの対応製品では、Shure Designerソフトウェアを使用して、どちらの収音方式を利用するかを選択できます。購入時にいずれか一方に固定されるわけではなく、用途に応じて切り替えることが可能です。
オートマチック・カバレッジ™とステアラブルカバレッジ™の両方に対応している製品はどれですか?
MXA925、MXA901(ファームウェア v6.9以降)は、オートマチック・カバレッジ™とステアラブルカバレッジ™の両方に対応しています。
ボイスリフトには、オートマチック・カバレッジ™とステアラブルカバレッジ™のどちらが適していますか?
ボイスリフト用途には、ステアラブルカバレッジ™が適しています。各収音ローブが独立した音声出力を備えているため、収音ローブごとに音声を個別に出力できます。個別出力は内蔵IntelliMix® DSPを経由せず、低遅延で音声を出力できるため、ボイスリフトシステムに最適です。
同じ会議室内で専用カバーエリアとダイナミックカバーエリアを組み合わせて使用できますか?
はい。オートマチック・カバレッジ™対応製品のうち、MXA920およびMXA925では、会議室のレイアウトに合わせて、専用カバーエリアとダイナミックカバーエリアを自由に組み合わせ、合計で最大8つのカバーエリアを設定できます。MXA901は専用カバーエリアには対応しておらず、設定できるのは1つのダイナミックカバーエリアのみです。
オートマチック・カバレッジ™は、AIによる文字起こしや会議要約ツールに対応していますか?
はい。オートマチック・カバレッジ™は、Microsoft TeamsやZoomをはじめとするコラボレーションプラットフォームとの利用に適しています。また、AIによる文字起こしや会議要約、話者識別機能などに必要な音声を安定して提供します。
「Shure東京エクスペリエンスセンター」実際の会議環境で、音の違いを体感
・最新のシーリングマイクソリューションを実機で確認
・実際の会議室環境で会議音声を確認
・専任スタッフによる個別相談














