NBAのサウンドはどう聴こえる?MV88 USB-Cで捉えたフィールドレコーディング

- MV88 USB-CはスマートフォンやiPadなどのUSB-Cデバイスに直接接続可能。
- お使いのデバイスがプロ仕様のオーディオレコーダーに早変わりするステレオマイクロホン。
- 初心者でも直感的に使え、上級者のための高度な音声設定にも対応。
MV88ステレオマイクロホンのリニューアルが注目を集めている理由は明快です。スマートフォンやiPadに接続するだけで、USB-Cデバイスがプロ仕様のオーディオレコーダーへと変わるからです。
スマートフォンでの収録音声を手軽かつ迅速に、大きく向上させることができます。
誤解のないように言っておくと、これは本格的なマイクロホンです。無料のShure MOTIV™ Audioアプリを使用すれば、収音パターン(マイクが音を拾う方向を制御)や、コンプレッサー、ハイパスフィルター、リミッター、5バンドEQといった各種オーディオ処理を、細かく設定することも可能です。
しかし、その魅力は、何よりもシンプルさにあります。誰もがすぐに高品質な音声収録を行えるようにできるのです。
初代MV88の頃からのファンだった私は、新モデルのレビュー依頼を受けてすぐに引き受けました。しかし、改めて確認してみると、我が家のデバイスはすべて、今では旧式となりつつあるLightning端子ばかりだったのです。さて、どうしたものか。
使いやすい
幸いにも、14歳の息子の友人が解決策を示してくれました。彼が自身のUSB-Cスマートフォンを使い、ポートランド・トレイルブレイザーズの試合でフィールドレコーディングを行うことを申し出てくれたのです。そこで、ある日の放課後に彼のGoogle Pixelへアプリをダウンロードし、私はMV88で可能なさまざまな機能について説明を始めました。
まずはプリセットモードについてです。スピーチ歌唱、フラット、アコースティック、そしてラウドの5つがあります。ブレイザーズの本拠地であるモダ・センターの上層席は非常に騒がしいため、「ラウド」が最適だと考えられました。しかし、ここから少しだけ話が複雑になっていきます。
うちの子どもたちは、周波数特性や位相キャンセルといった“面白い”マイクの話を父親から聞かされることに慣れていますが、私が4種類の指向性パターンについて説明し始めると、息子の友人の目は次第に遠くを見つめるようになっていきました。
そこで、ステレオパターンで収音範囲の広がりを調整できる仕組みと、そのメリットをひと通り説明した後、無難な設定を選ぶことにしました。
「まずはモノカーディオイドでいいと思うよ。これは間違いないからね」
フィールドレコーディング中に音のダイナミクスやノイズに応じてマイクが自動補正を行わないよう、オートレベルモードとリアルタイム・デノイザーはオフにしました。もっとも、インタビューやポッドキャストなど他の用途では、これらの機能は理想的とは言えない環境でも高音質を確保するのに非常に有効です。
さらに、マイクのゲインも手早く調整し、彼らがトレイルブレイザーズの選手からサインをもらいたいということで、試合会場には早めに向かいました。
彼らが最終的にどのような音を収録してくるのか、その時点ではまったく見当もつきませんでした。
細部に迫るサウンド
NBAの試合を観戦したことがある方ならご存じの通り、その魅力は演出と熱狂にあります。大音量の音楽に加え、チアリーダーやマスコットが観客の盛り上がりを一層引き上げます。一方で、地元選手がフリースローに臨む直前のように、会場が一瞬静まり返る瞬間も存在します。
このクリップでは、観客が一体となって盛り上がる様子をはっきりと捉えています。
私のお気に入りの録音のひとつがこちらです。ボールがリングを通過する音まで明瞭に聞き取ることができます。最後に聞こえる小さな電子音は、ブレイザーズのスコアボードによる演出音です。
もちろん、これらはプロによる収録ではありません。しかし、専門的な知識がなくても、優れた音質を簡単に収録できることを示しています。
息子にどんな設定を使ったのか尋ねると、「ほとんどステレオ設定を使ったよ。観客の音の大きさに応じて角度を調整した」とのことでした。
なかなかの出来です。どうやら14歳の2人にも、基本的なマイキングのテクニックをしっかりと伝えることができたようです。
あとは、トレイルブレイザーズが今年ウェスタン・カンファレンスを制し、ポートランドで待ち望まれていた歓喜の瞬間を収録できることを期待するばかりです。







