良い音とは何でしょうか?

Davida Rochman | 2011年9月1日 良い音とは何でしょうか?

(下記記事は Shure Notes / Musician Issue、第 48 号〈Sep. 1, 2011〉からの抜粋です。)

良い音とは何か考えたことはありますか?良い素材、素晴らしい音楽的な才能、適した機材が思い浮かぶかもしれません。しかし、ここではもう少し科学的な話をしたいと思います。

ライブパフォーマンスの多くの課題は主に、忠実度、明瞭度、音の大きさ、の3つが関わります。これらの音質の基本尺度がひとつでも適切でないと、完璧を目指して苦労して生み出した音楽を聴衆に確かに届けることができません。トピックごとに検証していきましょう。

 

忠実度

原音に忠実でしょうか?これは、聞く人の耳に届く音の周波数特性で決まります。リアルで精確なスピーチと音楽を再生するには、十分な周波数レンジとフラットレスポンスが必要です。それはオーディオシステム全体に依存します。1 つの機材に制限があると、システム全体の忠実度が制限されます。

 

明瞭度

聞き取りやすい音でしょうか?これは、聞く人の耳における全体的なS/N比と直接音に対する反射音の割合に関係します。聞く人が「信号」(サウンドシステムから求められる音)を理解するためには、「信号」は聞く人の耳におけるノイズおよび反射音レベルよりも少なくとも 20 デシベル大きくなければなりません。

部屋が「ライブ」または「デット」になる理由は?ここでは直接音対反射音比が重要になります。直接音対反響音比は、部屋の音響特性とラウドスピーカーの方向で決まります。反響時間は、音源が停止してからも音が残る時間の長さです。反響音のレベルが高いと、聴衆は 1 つの音が停止した箇所と他の音が開始した箇所を区別できないので、音の明瞭度に影響します。反響音のレベルが著しく低いと、ライブ感がなくなり無響室になります。

 

音の大きさ

ほとんどのミュージシャンにとって、これは判別しやすい概念です。歪みやフィードバックを防止しながら、最適な音量レベルを確保しなければいけません。ロックバンドが使用するサウンドシステムでは、「潜在音響レベル(PAG-Potential Acoustic Gain)」に注意を払う必要があります。つまり、耳障りなフィードバックが発生しない状態で実現できる増幅量を特定しなければなりません。マイクロホンとラウドスピーカーの位置、および室内の音響特性も考慮する必要があります。

良い音とは何か、科学的な側面からのお話でした。ぜひ皆さんが感じる”良い音”を、ご自身の耳で確認してみてください!

Davida Rochman

Davida Rochman

1979 年よりShureに入社した Davida Rochmanはスピーチコミュニケーションの学位を取得しており、マイクに向かって喋るのではなくマイクのマーケティングを行うという大学卒業後初の仕 事が、そのまま生涯のキャリアとなるとは夢にも思っていなかったそう。現在、Davidaはコミュニケーションマネージャーとして、広報からソーシャルメ ディア、コンテンツ開発、スポンサーシップまで様々な活動を担当しています。