GLX-D16+ ギターワイヤレスシステム 大村孝佳インタビュー

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数々のバンドでギタリストを務め、ソロ活動も行う大村孝佳が「これ以上はない」と絶賛するギターワイヤレスシステムの最新型

取材・文 / フジジュン      

写真 / Keisuke Kato

 

悩みが無いまま、10年使えていることが一番の良さ

2004年、1stアルバム『Nowhere To Go』でデビュー。ソロ活動と平行して、ロックバンド・C4のギタリストとしての活動や、マーティー・フリードマンのサポートギターなど、様々なミュージシャンのサポートなどで、幅広く活動。世界基準のテクニカルなプレイとアグレッシブなパフォーマンスで、ワールドワイドに活躍するギタリスト、大村孝佳。ライブではSHURE(シュア) GLX-D16を10年に渡って愛用しているという大村に、SHURE GLX-D16への信頼と魅力、そして最新型のGLX-D16+を試用しての感想を訊く。

「僕はここ10年くらい、ワイヤレスはSHUREのGLX-D16をメインとして使っています。GLX-D16導入前、ワイヤレスは、「動いたときに音切れがある」とか、「ノイズがある」というデメリットを感じていたのですが。GLX-D16を使い始めてから、そんなことを感じたことが一切ないので。SHUREを選んで良かったなと、すごく思います」

 大村がSHURE GLX-D16を使い始めたのは、発売したばかりの約10年前。以降、他社の製品に浮気することなく、同製品を使い続けているという大村にとって、GLX-D16の登場は革命的だったそう。

「GLX-D16は音質だったり、音が途切れなかったり、ノイズが全く無かったりという部分も優れてますが。僕にとってはチューナーが付いているのが画期的だったし、チューナーの性能や視認性もめちゃくちゃ良くて、すごく重宝しています。暗いライブ会場でも見やすいし、チューナーのクオリティもすごく高いので。「もうずっとワイヤレスが良いですよ」という気持ちにさせてくれました」

 「なんの違和感もなく使えるところが、一番の魅力」と、GLX-D16に信頼を寄せ、いまや絶対必須の必需品として愛用している大村。

「悩みがない、リスクもない、フラストレーションもないというのが、個人的にはベストなんですよね。やっぱりそうじゃないと、ミュージシャンって、すぐに別の製品に変えちゃうんです。アンプに関してもケーブルに関しても、ちょこちょこ変えてみたり、違うものを試してみたり。割と気に入った機材でも早いものは2〜3年で替えたりするんで、10年も使い続ける機材って、ほぼ無いんですよ。だから、また最新型が出て、これからも使い続けるとなると、コスパとしても相当エグいですよね(笑)。でも、SHUREのGLX-D16を超えるワイヤレスってないし、周りでもそういう話は聞かないですからね。GLX-D16の良さといったら、悩みが全くないまま、10年経った現在も使えているというのが一番の良さだと思います」

 GLX-D16導入前はワイヤレスを使用する際、音質の面において「妥協することも多かった」と振り返る。

「GLX-D16を導入して良かったなと思ったのは、やっぱり、「動いても大丈夫」ってところが一番ですね。ワイヤレスって、ワイヤードと同じように使えるというのが理想だと思うので。動きづらさを解消出来て、音の途切れやノイズを気にせず、ワイヤードと同じように鳴らせるという。凄く当たり前のことのようですが、ワイヤレスの一番の悩みとなる部分をしっかりクリア出来ているのが、GLX-D16の最大の利点ですね。昔のワイヤレスは、「これだったらワイヤードの方がいいよな」と思いながら、ライブで動くために妥協していた部分があって。というのも、出音も高域が失われたり、低域も薄くなったり、"ワイヤレスは音が細くなる”という印象だったんです。音の歪み成分も抑えられてしまって、ディストーションやオーバードライブも、自分が出したい音と違ってしまう。歪み具合がクランチまではいかないですけど、明らかに音が劣化してるなというのが分かったんですが。それでもライブで動きたいとなると、音質面で妥協するしかない。だったら、長いシールドを使えば良いのか? というと、それも音が劣化するので。「同じように劣化するなら、ちゃんと動ける方がいいじゃん」ということで、ワイヤレスにするんですが。「なぜ高いお金を掛けて、音を悪くしなきゃいけないのか?」というのが、正直な気持ちでした」

 他のワイヤレスを使用していた時は、「音の劣化も考慮して、ワイヤレス仕様の音作りをしていた」という大村。そこには当然、ライブで出したい音を100%で出せないことへの不満やジレンマもあった。

「みんながワイヤレスを使うと、バンドのアンサンブルにも影響が出てきてしまって。「これが本当に出したいバンドの音なのか?」ということになってしまうんです。音もパフォーマンスも妥協せずに出来るようになったのは、GLX-D16のおかげ。これが当たり前にある、今の若い世代の人たちはどれだけ幸せなんだろう!? と思っちゃいます。例えば、ギターアンプなら、アナログアンプとデジタルアンプの鳴らし方の違いなどはありますけど。いきなり高音質の機材が試せて、それで音作りも出来て、値段も安い。僕らが高価で音が劣化する昔のワイヤレスを使っていたことを考えると、いまの若い子はマジで幸せだと思うし。僕も「いま生まれたかった!」とさえ思っちゃいます(笑)」

 ワイヤレスを使用する際、音質以外で気になるのが音の遅れ。普通の人の耳では気にならない程度ではあるが、出音にレイテンシーが生じるとも言われるが?

「僕はわりとレイテンシーを気にしないタイプの人間なんです(笑)。中学生ぐらいの時から、曲作りやレコーディングをやっていたんですけど。その時は、レイテンシーというものを知らなくて。めちゃくちゃ遅れて鳴ってるんですけど、音が遅れて鳴るのは当たり前だと思っていたし。どう直して良いか? とか、パソコンのスペックの知識なんてないまま、分からずにやってたので。「だったら、自分のタイミングを前にズラして弾こう!」って、必死に速く弾く練習をしてました(笑)。なのでそもそも、レイテンシーが嫌という感覚が、あまりないというのもあるのですが。GLX-D16で音の遅れを気にしたことは全くないですし、それが理由で弾き方が変わったということもないです」

 また、電波免許が不要で、2.4GHzの電波が海外でも使えるGLX-D16の仕様について、「ライブに限らず、どんなシチュエーションでも使えることに利便性を感じる」という大村。

「いまや、ロックだったりメタルのライブでは、ワイヤレスが必須になってて。海外でも「持ってないの?」くらいの感じになっちゃうので、ライブで使うのは当たり前なのですが。ライブ以外でもイベントやセミナー、クリニックみたいなシチュエーションでの使い勝手がすごく良くて。例えばセミナーだと、ギターを持ったまま教えに行ったりという、利便性はすごくありますし。日本に限らず、海外でも同じ様な考えで使えています」

 ワイヤレスを導入したことによるライブやパフォーマンスの変化について聞くと、海外ライブでの具体的なエピソードを話してくれた。

「大きなコンサートホールで客席まで行って弾いたりというのは、ワイヤードだと絶対に出来ないことなので。デカいコンサートで、客席まで行って楽しめるというのが、めちゃくちゃ良かったですね。台湾の歌姫と言われる、A-Mei(阿妹)こと、張惠妹さんのサポートで台湾に行った時、かなり広めのコンサートホールで、みんなで列になって移動する演出があったんですけど。あれはワイヤレスでないと出来ない演出でしたね」

 

使える機能が増えているのに、なんの違和感も無く使えたことがありがたい

 そして、最新型のGLX-D16+について。インタビュー前にGLX-D16+を試用した大村だが、使ってみての感想は?

「使ってみての一番の感想は、「なんの違和感も無かった」ということですね。使える機能は増えているのに、形や重さは変わらないというのが、すごくありがたいです。繋ぐ時の感覚もほぼほぼ一緒というか、いつもと全く同じでした」

 6.3mmギター⼊⼒を搭載し、ギターとギターペダル受信機をケーブルで繋ぐことが出来るようになったこと。最大17時間の連続使用時間が可能なこともGLX-D16+の特徴。

「ワイヤードとワイヤレスの音の変化も全くわからなくて、「あれ? これ、ワイヤレスに切り替わってます?」というくらいでした。ワイヤードとワイヤレスであったり、他の機器に変えた時って音も変わるので、ギタリストはどちらも同じ音になるように弾き方も変えるんですけど。今日は繋ぎ変えても全く分からなかったですし、もちろん弾き方を変える必要もない。これはGLX-D16+のかなりの強みだと思いますね。僕は足元だったり、使うエフェクターも少ないので。ワイヤードに変えるのは、ボディパック送信機の充電をしなかった時くらいなんですが。わりとズボラな性格で充電し忘れることがあるので、すごく安心ですよね。でも、新型は最大連続使用時間が17時間もありますからね。ライブ前はさすがにちゃんと充電するんですけど、リハーサル前の充電って忘れがちなので。それが解消できるのも嬉しいです。安心しきっていま以上にズボラになっちゃうんじゃないか? と思って、そこはちょっと心配でもあります(笑)」

 GLX-D16導入以来、重宝しているというチューナー機能についても「前と変わらない反応で、全く違和感がないのが嬉しい」と絶賛。

「僕、ライブ中はチューナーを3つくらい見るんですけど。やっぱり見やすい方が良いので、自然とSHUREのチューナーに目が行きますし。自分のピッチ感、チューニングの感覚に近いのがSHUREなんです。ライブ中って、例えばMC中だったり、曲間の10秒もない中で瞬時にチューニングをすることが多くて。「このくらいペグを回せば真ん中(正しいチューニング)に来てくれるな」と思いながら、チューナー自体のタイム感を予測してチューニングするんですが。SHUREのチューナーは、その速度や反応が抜群に良くて、思ったタイム感でチューニング出来るので、すごく助かっています。あと、ギター⼊⼒を使って、ライブでも自宅でも、同じチューナーが使えるのもデカいですね。メーカーによるピッチや反応のちょっとした違いが積み重なると、結果、すごく大きな違いになったりするので。どんなシチュエーションでも、同じチューナーを使えるのがすごくありがたいです」

 GLX-D16+を使用し、「ここからの10年もSHUREのワイヤレスを使用していくんでしょうね」と、嬉しそうに語った大村。最後に「GLX-Dの機能や仕様で、さらに期待することはありますか?」と聞くと、“予想も出来ない進化への期待”を語ってくれた。

「これ以上の機能ですか?(笑) いや、僕は旧モデルで完成品だと思っていて。新型のギター入力がすごく画期的だなと思って、ビックリしたくらいなので。ここからさらに進化させるとしたら……何でしょう? もう、SHURE製のギターアンプを作ってもらうしかないですよね。性能の良いワイヤレスにチューナーが付いてて、ワイヤードにも出来るんですから、ギターワイヤレスに求めている以上の機能がすでに付いてますよ。あとはギターアンプも作ってもらって、僕の使う機器のオールインワンを、SHUREにするしかないです(笑)。まだ変わるものなんてあるんですかね? ちょっと予想出来ないですし、どう進化するのか期待したいですね。「また、若い世代に良い物を与えてしまうのか」という悔しい気持ちもありつつ(笑)。僕自身も使い続けられるので、とても幸せです」

 

大村孝佳氏がGLX-D16+ギターワイヤレスを使用して演奏を披露した動画を公開中!

 

<プロフィール>

大村孝佳(Takayoshi Ohmura)

ギタリスト

1983年12月26日生 大阪府出身 3歳からピアノを習い始め、11歳の時に父親の影響によりアコースティックギターを弾きはじめる。

14歳でエレキギターを弾きはじめ、17歳で洋楽のHR/HMに出会い、強い衝撃を受け傾倒してゆく。

2004年8月25日、キーボード/サウンドプロデュースにARTENSIONのVITALIJ KUPRIJを迎え、ボーカルにRICHIE KOTZEN、MARK BOALS、そしてDOOGIE WHITEをフィーチャーしたデビューアルバム「Nowhere To Go」をリリース。

現在は自身のソロ活動と並行して、C4、My Little Godなど、多方面で精力的に活動中。

 

<製品詳細>

SHURE GLX-D16+ ギターペダル・ワイヤレスシステム

 

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