ITベンダーの新たなチャンス - 会議用AVソリューション

2023年10月23日 ITベンダーの新たなチャンス - 会議用AVソリューション

ハイブリッドワークが一般的となった今、あらゆる規模の企業が、会議空間などのコラボレーションスペースにおけるユーザー体験の向上、そしてエンゲージメントの向上を図っています。新しい柔軟な働き方が浸透したことでオンライン会議の機会が増え、既存の会議用のAV機器・ソリューションの力不足が目立つようになりました。貴社の顧客は「会議体験の公平性」を重視するようになってきていて、それはAV会議設備に対する依存が高まり、より高いクオリティを求めるようになっていることを意味しています。

現在のIT部門は、導入効果の高いAVソリューションを選定することで、会社が選んだコラボレーションプラットフォームのパフォーマンスをさらに高めていくという責任を負っています。となれば当然、IT部門は信頼できるITパートナーに助言や提案を求めていくことになるわけです。
 

オールインワンは力不足、オーダーメイドは過剰

たいていのITベンダー/リセラーは、上のような問い合わせに対して、大手ユニファイドコミュニケーション(UC)/コラボレーションブランドのオールインワン・デバイスを提案するでしょう。こういったAVベンダーは、さまざまな会議用のサウンドバーやスピーカーホンを提供しており、そうしたデバイスはクライアントにとっては安価で設置しやすく、同時にITベンダーにとっても比較的迅速に納めることができて、取引もシンプルです。いわゆるパッケージソリューションであり、ユーザーもITベンダーもAVに関する高度なスキルは求められません。

しかし重要なのは、こうした既製のソリューションでは、オンライン会議に求められるオーディオ性能が十分に得られず、効果的なコラボレーションが実現できないこともあるという点です。小規模の会議室向けに設計されている製品が多く、大きめの会議室に仕様が対応していないためです。いま企業はこの制約に気づきつつあり、対応できるソリューションを探し求めるようになっています。

潤沢なリソースを確保しているクライアントの場合は、オンライン会議で起こる様々な音声問題を解決するために、完全にオーダーメイドの統合型AVシステムをゼロから組み上げるかもしれません。しかし、そのようなシステムを導入するには、メーカーから認定を受けたシステムインテグレーターと同等レベルの専門知識が必要です。さらに、高度なシステムは一部の重要な会議室や、用途や空間構成が複雑なスペースに設置されることが多く、活用する機会は限られてしまいます。

ITベンダーにとって新しいビジネスチャンスは、急増するコラボレーションスペースに潜んでいます。オールインワン型デバイスでは十分なAVパフォーマンスを得られなかったり、ハイエンドシステムではニーズや予算をオーバーしてしまったりと、クライアントが新しい悩みに今苦しんでいるからです。

 

技術的な知識や経験のギャップを埋めるオーディオソリューションがある

こうしたクライアントが求める、より優れたコラボレーション体験をITベンダーが提供するためには、自社で扱うUC製品ポートフォリオとオーディオ専業ベンダーのソリューションを統合し、求められる性能と機能を顧客の手が出やすい価格帯で提供する必要があります。さらにこれらのソリューションは、利用者が扱いやすく信頼性が高いというだけでなく、IT部門が購入しやすく、複数の部屋へ展開しやすいものでなければなりません。

難しい取り組みに聞こえるかもしれませんが、実は思ったよりも簡単です。

ShureのStem Ecosystemは、優れた音質と拡張性を両立した新しい音声デバイスで、プロ向けオーディオソリューションの卓越したマイク性能と、IT部門のスタッフにとって馴染みやすい設計や仕様となっているため導入も運用も容易です。
 

6つのコアデバイスを自由に組み合わせられる良さ

Stem Ecosystemは、それぞれ天井・壁面・卓上に設置できる4種類の音声デバイス、オプションのコントロールインタフェース、そして相互接続のためのセントラルハブという、たった6つのコアデバイスで構成されています。これらを組み合わせることで多彩な空間、多彩な機器構成を実現します。システムを選択するという観点では、シンプルさと共に柔軟性も備えています。

このソリューションは極めて汎用性が高く、あらゆるサイズの会議室に合わせてシステムを拡張・縮小できるのが特長で、他のUCオーディオソリューションにはない利点と言えるでしょう。クライアントは、一般的な一体型の会議室用オーディオソリューションにつきものの拡張性の制限に縛られることなく、各自の会議室や予算のニーズに合わせて、オーディオ機器構成を自由にカスタマイズできるのです。

 

プリセールスサポートで付加価値を提供

貴社の技術サポートスタッフは本システム専用の設計ツール「Shure Stem RoomDesign」を使用することで、顧客とのWeb会議中であってもすぐさまソリューションを作成できます。このツールは簡単な操作で会議室の簡易レイアウトをすばやく描き、Stemデバイスを配置して、マイクとスピーカーの推定カバー範囲を可視化することができます。顧客の予算に応じて、さまざまな構成オプションをその場で試し、シミュレーション結果をそのまま提案すればよいでしょう。現在Stem Ecosystemを運用しているユーザーからは、当てずっぽうで製品を選ぶことがなくなり、選択・購入すべき機器を正確に把握できたことを高く評価する声が寄せられています。

とはいえ、誰しもシステム購入の意思決定をする前に実際の会議環境で音質を確認したいと考えるのが自然でしょう。Shureは購入前のサポートも充実しており、専門技術と経験を備え、日々全国の納入現場で高度な音響調整サービスを行っている技術スタッフや営業スタッフが直接デモンストレーションを行います。シュア・ジャパンのショウルームにクライアントをお連れいただいて体験できる他、導入を検討している会議室へ直接製品をお持ちして、実環境で音を確認していただくことも可能です。

Shureのさまざまなプリセールスサポートによって、購入までの時間が大幅に短縮されるケースが増えています。
 

満足度をさらに向上する最適化ツール

Stem Ecosystemのもう1つの特長は、音響調整作業を自動化するツールです。このツールを用いれば、クライアントが自分で導入工程全てを行う場合も安心です。すべての機器を接続したのち「RoomAdapt」と呼ばれるツールを呼び出せば、ボタンひとつで室内の音響特性が測定され、それに合わせて各機器の設定が自動調整されます。

さらに運用前後に機器が実際に正しく動いて、発言を正しく収音できているか確認するツール「RoomCheck」も提供されています。会議音声の特徴の1つは、聞き取りやすい音質かどうかが個人の主観にかなり依存しているという点です。ある人には音声が明瞭に感じられていても、別の人は聞き取りにくいと感じる場合があります。この問題を解消するための「RoomCheck」ツールは、会議室内の実際の音響分布を分析してヒートマップを生成し、各エリアにおける音質を可視化します。管理者は会議室の音声カバレッジを客観的に確認し、必要に応じて最適化できるようになります。

これらのツールは、すべてStem Ecosystemプラットフォームを介して利用できます。Stem Ecosystemプラットフォームは、Webブラウザやモバイルアプリ、または専用のタッチコントローラー「Stem Control」からアクセスできます。
 

Shureの強力なサポートが成功に導く

Stemソリューションによって購入プロセスや導入プロセスがシンプルになっても、あらゆる場面で高いクオリティのメーカーサポートは欠かせません。Shureはこの点に大きく力を入れており、エンドユーザーと、そしてエンドユーザーをサポートするITベンダーの双方へ、きめ細やかなサービスを提供しています。

具体的には、お客様への提案支援やシステム構築支援、導入会議室への現場調査や実機を持ち込んで行う音質確認のデモ、製品トレーニングや導入手順の解説、導入後はトラブルシューティングやアップセルのためのデモ機貸出などです。会議音響の世界で10年~20年以上第一線を走り続けている技術営業やアプリケーションエンジニアを豊富に擁したチームで、会議室のAVシステムというITベンダーにとって新しいビジネスドメインを安定して支援することができます。

 

Stemソリューションのように高い拡張性と費用対効果があれば、お客様はIT予算を使い果たさずにビデオ会議機能を組織内に幅広く拡張できるでしょう。

そうした余裕が生まれることで、カメラやネットワークスイッチ、スマートボード、PC、BYODデバイスなど、他のITハードウェアと予算割り当てのバランスも取りやすくなるでしょう。また複数のコラボレーションスペースで同じオーディオプラットフォームを利用することで、採用技術の標準化や管理の統合、ユーザー体験の一貫性といった効果も得られます。こうしたメリットは、組織内のあらゆるハードウェアをサポートしているIT部門の業務改善につながると言えるはずです。

ITベンダーが持つソリューション体系にとってStemは、 あらゆるコラボレーション環境に適した柔軟なオーディオソリューションとして、自信を持ってお薦めいただけます。今、AVの中でも特に音声はネットワークオーディオとなり、IT環境と統合されています。早い段階でITベンダーがより高品質かつ実用的なAV機器を扱い、エンドツーエンドでシステム提案することができれば、新たなビジネスとなるだけでなく、お客様とのパイプも確実に太くなります。
 

Shureで顧客満足度の高いAVサービスを

Shure Stem Ecosystemによって、ビデオ会議カテゴリーのテクノロジーサービスを拡大し、あらゆる会議オーディオプロジェクトを引き受けられるようになります。これまでのように、サービス範囲を「小規模の会議室」に狭めたり、取り扱い製品を「一体型のUCソリューション」に制限したりする必要はなくなります。

会議オーディオの経験が乏しくとも、ITベンダーがカスタムメイドのビデオ会議用オーディオソリューションを無理なく提案し、新しい顧客をサポートできるようになります。柔軟で手ごろなハードウェアの組み合わせ、ITと親和性の高い導入ワークフロー、シンプルなプラットフォームツール、Shureによるメーカーサポートがあり、これまで不可能と思えていたものも、可能となっています。