【大学】立命館大学大阪いばらきキャンパス様|セミナールーム「コロキウム」にシーリングマイクを使ったハンズフリーの拡声を実現|MXA910、MXA310

【大学】立命館大学大阪いばらきキャンパス様|セミナールーム「コロキウム」にシーリングマイクを使ったハンズフリーの拡声を実現|MXA910、MXA310

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立命館大学大阪いばらきキャンパスは、2015年に開設した同大学で最も新しいキャンパスで、政策科学部、経営学部、総合心理学部と4つの研究科(大学院)がある。“アジアのゲートウェイ”“都市共創”“地域・社会連携”を教学コンセプトに掲げ、産業界や行政機関、市民とのより一層の連携をとった教学展開を行なっており、キャンパスは、社会との交流が進むよう塀のない名実ともに地域に開かれたキャンパスとなっている。隣接する岩倉公園には訪れた日も多くの親子が遊ぶ姿が見られた。
この校舎にあるコロキウムと名付けられたセミナールームは、大型タッチパネルディスプレイを導入するなど先端のAVシステムを設置している。お話をうかがった立命館大学情報システム部情報基盤課の倉科健吾氏が「常に新しいことに挑戦する教室」と話すコロキウムに、今春Microflex  AdvanceシリーズのシーリングアレイマイクロホンMXA910を導入した。本機を選択した理由、使用感などを倉科氏に聞いた。

コロキウムに導入したMXA910は、普段意識することの少ない天井に設置するマイクロホンで、Shure独自のステアラブルカバレッジ技術の投入で狙った場所の音を収音する。コロキウムでは、教員や発言者が立つホワイトボードや大型タッチパネルディスプレイの置かれた場所の天井(高さ約4m)に1台設置。8つの個別収音パターンを使用することで、ホワイトボードから学生席の間、横幅約9mのスペースのどこにいてもしっかりと収音されるようになっている。   「コロキウムは普段の授業の他に、学会や研究会など学外の人にも貸し出すことがあります。その時に、これは面白いなと感じてくれたらと思いまして(笑)。赤外線のハンドマイクもあるのですが、マイクを持っていると大型のタッチパネルディスプレイを操作するのが不便なんです。また、ピンマイクという選択肢もありますが、うまく付けられないとノイズが乗ったり、ハウリングが起きやすくなったりします。   じつは教室のシステムデザインを担当してからずっと“シーリングマイクを使ったハンズフリーの拡声”という事に興味を持っていて、いろいろな製品を試してきたのですが、ようやく満足できるマイクが登場してくれました」と、長年の夢が叶ったそうだ。   音質についてうかがうと「ホワイトボードに板書するときなど、マイクに対して後ろを向いた時、向いたなりの音になるのですが、ナチュラルなので聴き取りにくくなるという事はありませんね。収音されるエリア内においては、雰囲気も含めてそこで話した声がそのまま大きくなるイメージです。もちろん、それはスピーカーのチューニングなども詰めた結果なので、マイクだけの力ではないのですが、録音用に分岐した音を聴いても自然な音で録れていることがわかります。   また、私も不思議な感覚なのですが、いま出ている音はスピーカーを使って拡声している感じがあまりないんですよ。」たしかに、天井に設置しているスピーカーから出てくる音はかなり小さめだが、上から降ってくるというイメージはなく、ホワイトボードの前で話している声がそのまま大きくなっている印象だった。「ディーラーのエンジニアさんと一緒に、これより上げたらハウリングするという音量で折り合いをつけた結果、とても自然な音になりました。かなり小さな音と思うかもしれませんが、マイクをオフにすると、声を張らないと音が届きにくくなるんですよ。」設備音響に詳しく、適切なセッティングができる倉科氏のチューニング技術に加えて、DSPによるデジタル信号処理“Shure   IntelliMix”が不必要なノイズを低減し明瞭度を向上、DanteネットワークによるEthernetを使用したデジタル伝送が奏功した結果だろう。

指向性コントロールなど、PCでのコンフィグレーションについても、倉科氏は満足しているという。「ブラウザベースなのが良いんです。ダウンロードするソフトウェアだと、PCとソフトウェアのバージョンによって安定性が落ちる事がありますし、コントロールに使っているPCが不具合を起こしても、すぐに他のPCで代用できます。これはShureの製品全体に言えることですが、ワイヤレスマイクの受信状況やバッテリー監視が遠隔地でも見られるのはすごくうれしいですね。このMXA910のコントロールソフトにしても、扱いやすく便利にできています。」設備音響システムは、それほど音響に詳しくない人が操作する場合が多い。シンプルかつ直感的に操作できるインターフェイスは、大きなアドヴァンテージとなるだろう。  「MXA910と同じMicroflex  Advanceシリーズで、テーブルに乗せて使うテーブルアレイマイクロホンMXA310の導入も決定しました。小学校のビデオ会議室に使います。バウンダリーなのでマイクを持たずに気軽に発言しやすいことや、指向性コントロールで資料などの紙をめくる音のような手元のノイズが乗りにくく、声の明瞭度が高いところが気に入りました。」MXA310が採用しているDanteネットワークは、CAT5e以上のEthernetケーブル1本で最大100mまで引き延ばせるので、設置の自由度が高いところも選択理由との事。「ビデオ会議システムは、オーディオデバイスのネットワーク化がどんどん進んでいくでしょう。私はなんといってもシステムの安定性や運用のしやすさを重要視していますので、ネットワークオーディオについてもっとノウハウを積んでいきたいですね。」

Microflex AdvanceシリーズのシーリングアレイマイクロホンMXA910。8つの個別収音パターンによって、収音エリアを決めることができる。

Shureのロゴ下にあるLEDは、ミュートなどの状況を表示できる。その際の色は、8色から選択可能。

2015年に竣工した立命館大学大阪いばらきキャンパス。外部と塀を設けることなく、多様な知が集う、地域・社会に開かれたキャンパスを目指している。

ShureのMXA910が導入されているコロキウム。通常の授業の他、座席配置を変えることで、ディベートなども行なえるようになっている。

天井に設置されたMXA910。天井の色に合わせて白色を選択(他にグレー、ブラックあり)しており、室内デザインに溶け込んでいる。本機を知らなければ、マイクだとは気づかないだろう。

取材に応じていただいた立命館大学 情報システム部情報基盤課の倉科健吾氏

MXA910のコントロール・ソフトウェア。ブラウザベースになっており、インターフェースも直感的で扱いやすい。写真はコロキウムでの指向性パターンが表示されている。

マシンルーム。MXA910による収音の他、赤外線のハンドヘルド型ワイヤレスマイクも使用できるようになっている。最下部には様々な使用用途に合わせ、簡単にルーティングを変えられるパッチベイを装備。

 

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導入製品

製品名 説明
MXA910 MXA910 ステアラブルカバレッジ技術を採用し、最大8つの独立したローブ(個別収音パターン)を設定することで、発言者の声を天井から極めて正確に収音します。
MXA310 MXA310 ステアラブルカバレッジ技術により、最大4つの個別収音エリアを15度ずつ設定することができます。また、頭上のエアコンやプロジェクターによるノイズを排除する「トロイド」パターンを搭載。