Shure、AXT Digitalワイヤレスシステムを発表

2017年4月24日

 

Shureワイヤレステクノロジーの最新イノベーションにより、新たな業界標準となる卓越したRF性能と音響性能を実現

業務用音響機器の分野でその圧倒的なサウンドと性能に対する高い信頼性から、世界中の音楽家や音楽愛好家に選ばれ、90年以上の実績を持つ Shure Incorporatedは、ラスベガスで開催中の2017 NAB Showにおいて現地時間2017年4月24日にAXT Digitalワイヤレスシステムを発表しました。定評あるShureワイヤレス・ソリューション・ポートフォリオの新たな最高峰となるAXT Digitalは、ShureのUHF-R、ULX-D、およびAXTワイヤレスシステムの優れた特長を基礎にした、あらゆるプロフェッショナルの制作環境に最適な業界最先端のワイヤレスプラットフォームです。特に恒常的にひっ迫したRF環境において、絶えず変化するお客様のニーズに応えるための、高性能RF、優れた音質、コントロール機能、およびハードウェア拡張性を兼ね備えています。

AXT Digitalの受信機は、ADシリーズとADXシリーズの2種類の送信機シリーズに対応しています。ADシリーズ送信機は、比類のないRF性能、デジタルオーディオ、ネットワーキングをはじめとする中核製品としての卓越した能力を提供します。ADXシリーズ送信機はShowLinkに対応し、すべての送信機パラメーターのリアルタイムコントロールに加え、自動的な干渉検出・回避を実現します。また、ADXシリーズには業界初の内蔵型セルフチューニングアンテナを搭載し、目立ちにくく装着しやすい、マイクロボディーパック型送信機も用意されています。

Shureのワイヤレス製品カテゴリーディレクターのNick Wood(ニック・ウッド)は次のように述べています。 「Shureは長年、そして現在も進行中の周波数移行の最前線に立って、プロのワイヤレスユーザーと協力しながら、途切れや干渉のない現場をサポートする最高位のソリューションを提供してきました。電波における困難が増加の一途をたどっていることを考えると、中断が絶対に許されない音声信号を確実にワイヤレス伝送できるシステムを使用することが従来にも増して重要になっています。RF安定性とスペクトラム効率に優れたAXT Digitalは、必要なチャンネル数の大小にかかわらず、利用可能なスペクトラムの中での運用に柔軟性をもたらします。」

AXT Digitalは使いやすい機能や特長を多数備え、さまざまなユーザーや用途に最適なシステムです。

  • 高性能RF: AXT Digitalは、プロの制作環境で必要とされる機能を搭載し、最大限の信号安定性を持つことを主眼に設計されています。トゥルー・デジタル・ダイバーシティとQuadversity™受信機テクノロジーの採用により、ドロップアウトの原因となる信号減衰や干渉が発生する可能性を大幅に低減します。Quadversityモードは、1組のダイバーシティアンテナを異なるゾーンに配置したり、1つのゾーン内のアンテナ数を2倍にすることにより、厳しい環境におけるRF信号のS/N比を改善します。ハイデンシティモードは、優れた音質を維持しながら同時運用可能な最大チャンネル数を6 MHz TV帯域当たり17チャンネルから47チャンネル(または8 MHz TV帯域当たり23チャンネルから63チャンネル)に増加させます。
  • 音質: AXT Digitalは、DanteおよびAES3経由での原音に忠実なデジタルオーディオを特長とし、20 Hz~20 kHzの範囲にわたるフラットな周波数特性と正確なトランジェント特性を備えています。また、広大なダイナミックレンジとAES-256暗号化機能に加え、マイクロホンのトランスデューサーからアナログ出力まで2ミリ秒という業界をリードする低レイテンシーを誇ります。
  • コントロール機能: AXT Digitalは、効率的なコントロールや設定と、最適なスペクトラムマネージメントや周波数モニタリングを可能にするWireless Workbench®およびShurePlus™ Channelsアプリに対応しています。また、システムのDante CueおよびDante Browse機能によりDante対応機器からの高品位オーディオ出力をヘッドホンでモニタリングすることができます。さらにインテリジェントな高性能充電池と充電器によるネットワーク対応の充電システムとすることが可能です。
  • ハードウェアと拡張性: AXT Digitalは、最大で184 MHz*のチューニング帯域幅を持つ送信機と受信機により広い周波数範囲をカバーするので、運用に必要な保有機材量を削減できます。AD送信機とADX送信機をサポートする共通の受信機プラットフォームの採用や2チャンネルと4チャンネルの受信機の選択により、柔軟性と拡張性を最大限に高めます。*使用する周波数帯域により異なります。
  • AXT Digitalは、1Uながら最大8個の充電池を同時に充電可能なラックマウント型充電ステーションShure Battery Rack Charger(SBRC)に対応しています。シームレスなツアー対応バッテリー充電/保管ソリューションとなるSBRCは、充電ステータス、充電の残時間、バッテリー・ヘルス・インジケーターなどの重要バッテリーパラメーターを表示する視認性に優れたフロントパネルを装備しています。ネットワークに接続した場合、Shure Wireless WorkbenchおよびShurePlus ChannelsソフトウェアによるSBRCのバッテリーステータスのリモートモニタリングが可能です。

ShureのプロダクトマネージャーであるMichael Johns(マイケル・ジョーンズ)は次のようにコメントしています。 「AXT Digitalは、ツアー、劇場公演、テレビ放送をはじめとするさまざまな用途においてユーザーが抱えている問題を克服するために新たに設計されました。AXT Digitalにはハンドヘルド型周波数ダイバーシティ送信機(ADX2FD)や、Shure独自のセルフチューニングアンテナ内蔵のマイクロボディーパック型送信機(ADX1M)などのデザインが用いられており、最も過酷な環境の中でもエンジニアもユーザーも安心して信頼できる最高品位のデジタルオーディオを実現します。」

ADシリーズは2017年晩夏、ADXシリーズは2018年初旬に、Shure国内正規販売代理店ヒビノインターサウンド(株)より発売予定です。

AXT Digitalの詳細については2017 NAB ShowにてShureブース(中央ホール#C2218)にお越しいただくか、www.shure.co.jpをご覧ください。