SHUREがYAMAHAコンソールとのワイヤレスシステム統合を更に拡張

2017年3月1日

AXT、QLX-D®、ULX-D®システムのCL、QLコンソールからのコントロールが可能に

Shure IncorporatedはAXT、QLX-D、ULX-DワイヤレスマイクロホンシステムとYamaha CLおよびQLシリーズ ミキシングコンソールとの統合コントロールを発表しました。Yamaha CL/QLシリーズ のファームウェアバージョン4.1により、サウンドエンジニアはショーの最中でもミキサーの位置から、これらのShureワイヤレスシステムの状態をモニタリングし、コントロールできるようになります。非常に過酷なライブ環境にも対応可能な、2つの音響プロフェッショナル向け機器のシステム統合が実現し、業務効率は大幅に改善することが期待されます。

Yamaha CLまたはQLシリーズのコンソールは、Shure AXT400、QLXD4、またはULXD4ワイヤレス受信機が同一のネットワークに接続されている場合、コンソールの画面上でシステムを検出できるほか、各システムを認識して、入力チャンネルを選択して伝送することが可能になります。更に、送信機の電池残量やRF、オーディオ信号レベルをモニタリングし、受信機のオーディオ出力レベルもコンソールから調整することができます。AXTワイヤレスシステムでは、ShowLink®アクセスポイントを使用することにより、送信機のゲインレベルについても、ミキシングコンソールからの遠隔コントロールに対応しています。

Shureのエンジニアリング & プロダクト・ディベロップメント・シニアディレクターである、Rob Fuhlbrugge(ロブ・フールブラジ)は、「ワイヤレスマイクロホンは急速にライブイベントの基盤となりつつある一方、ワイヤードのマイクロホンには無かった運用上の難しさがありました。ShureワイヤレスシステムとYamahaのミキシングコンソールが更なる統合を遂げたことにより、音源がワイヤードかワイヤレスかに関わらず同じ感覚でコントロールできるようになりました。サウンドエンジニアにとっては、ワイヤレスのチャンネルを、ワイヤードマイクロホンのチャンネルと同一のワークフローでモニタリングしコントロールすることが可能になり、これら二つの間にあった運用上の差異は、実質的になくなったといえるでしょう」と述べています。

この画期的なシステムの有用性は、ShureとYamaha双方のエンジニアリングチームの長年にわたる協力関係の成果です。以前のファームウェアにおいては、Danteコントローラー・ソフトウェアを必要とせずに、Yamaha CLシリーズ、コンソールのタッチパネルディスプレイ上で、Shure ULXD4DやULXD4Qを検出しパッチすることが可能でした。今回の発表は、これらのシステム統合が更に大幅に拡張され、Dante非対応のShureワイヤレスシステムにも対応したことを意味しています。