SHURE AXT DIGITAL ADXシリーズワイヤレス送信機が 全世界で販売開始

2019年2月26日
Shureワイヤレステクノロジーの最新イノベーションにより、世界中の主要な放送局、劇場、コンサート会場において求められる卓越したRF性能と音響性能を実現

 

業務用音響機器の分野でその圧倒的なサウンドと性能に対する高い信頼性から、世界中のミュージシャンや音響エンジニア、音楽愛好家に選ばれ、90年以上の実績を持つShure Incorporatedは、日本時間2019年2月26日、受賞歴を誇るAXT Digital ADXシリーズワイヤレス送信機が全世界のすべての正規販売店および取扱店から販売開始されたことを発表しました。Shureワイヤレス・ソリューション・ポートフォリオの新たな最高峰となるADXシリーズは優れた機能を備え、ADX1/ADX2ボディーパック型およびハンドヘルド型送信機、周波数ダイバーシティに対応したADX2FDハンドヘルド型送信機、セルフチューニングアンテナを内蔵した業界初のADX1Mマイクロボディーパック型送信機などの各種フォームファクターが用意されています。ShowLink®対応により、リアルタイム・リモート・コントロールに加え、自動的な干渉検出・回避も可能です。ADXシリーズ送信機は、絶えず変化するお客様のニーズに応えるため、高性能RF、優れた音質、コントロール機能、およびハードウェア拡張性を実現するために開発されたもので、AXT Digital受信機プラットフォームに対応しています。

 

業界初のマイクロボディーパック型送信機は、アンテナ内蔵のため驚くほど小型かつスリムで、見えないように仕込む必要がある劇場公演やその他の用途において目立ちにくく、より快適な装着感を提供します。さらに、画期的なRF性能、広いチューニング範囲、ハイデンシティ(HD)モード、および暗号化機能により、プロフェッショナル品質のワイヤレス・デジタル・オーディオを実現します。

AXT Digital受信機とAD/ADXワイヤレス送信機

 

グラミー賞受賞シンガーソングライターでブロードウェイパフォーマーのジェイソン・ムラーズ(Jason Mraz)氏は、「『Waitress the Musical』の公演日程を半分程度終えた頃に、いつものボディーパック型からADX1Mマイクロボディーパック型に切り替えましたが、すぐにその軽さとエルゴノミック性に気付きました。以前のショーでは、もっと重いボディーパック型を衣装の下に仕込んでいましたが、着け心地が悪いうえに、どうしても少し垂れ下がってきてしまうのが悩みでした。その点、ADX1Mマイクロボディーパックはアンテナ内蔵ですので、ずっと小さくスリムでコンパクトです。着けていることさえも忘れてしまいそうで、すぐに気に入りました」と語っています。

また、ADXシリーズ送信機はShowLinkも搭載しており、すべての送信機パラメーターのリアルタイムコントロールに加え、干渉の検出と回避も可能です。ShowLinkリモートコントロールは、重要な設定をネットワーク経由で即座に調整することを可能にします。さらに、AD610 ShowLinkアクセスポイントと組み合わせることで、リンクされたAXT Digital送信機および受信機間にワイヤレスネットワークが構築され、AXT Digitalのカバー範囲全体にわたるリアルタイムコントロールが可能になります。

2018年にハーバード大学アメリカン・レパートリー・シアター(A.R.T.)で初演されたミュージカル『Jagged Little Pill』は今年、ブロードウェイに進出することが決まっています。A.R.T.のアシスタント・サウンド・マネージャーであるブライアン・アターベリー(Bryan Atterberry)氏は、「『Jagged Little Pill』の公演では、ShowLinkアクセスポイントを使って干渉を積極的かつ自動的に監視し、リモートから周波数を変更できるようにしました。その結果、干渉の影響を受けるマイクロホンを装着した役者を突き止める必要なく問題を特定し、対処することができました。感度やゲインの調整、マイクロホンの周波数の切り替え、さらには出力レベル調整もリモートからリアルタイムで行えました。ShowLinkは、ショーの音響を管理するうえで重要な部分を占めています」と述べています。

 

AXT Digitalワイヤレスシステムは、以下のような使いやすい機能と利点を数多く備えています。

  • 高性能RF:
    AXT Digitalは、プロの制作環境で必要とされる機能を搭載し、最大限の信号安定性の実現を主眼に設計されています。トゥルー・デジタル・ダイバーシティとQuadversity™受信機テクノロジーの採用により、ドロップアウトの原因となる信号減衰や干渉が発生する可能性を大幅に低減します。Quadversityモードは、1組のダイバーシティアンテナを異なるゾーンに配置したり、1つのゾーン内のアンテナ数を2倍にすることにより、厳しい環境におけるRF信号のS/N比を改善します。ハイデンシティモードは、優れた音質を維持しながら同時運用可能な最大チャンネル数を6 MHz TV帯域当たり17チャンネルから47チャンネル(または8 MHz TV帯域当たり23チャンネルから63チャンネル)に増加させます。
     
  • 音質:
    AXT Digitalは、Dante/AES67およびAES3経由での原音に忠実なデジタルオーディオを特長とし、20 Hz~20 kHzの範囲にわたるフラットな周波数特性と正確な過渡特性を備えています。また、広大なダイナミックレンジとAES-256暗号化機能に加え、マイクロホンのトランスデューサーからアナログ出力までわずか2ミリ秒という低レイテンシーを誇ります。
     
  • コントロール機能:
    AXT Digitalは、効率的なコントロールや設定、最適なスペクトラムマネージメント、および周波数モニタリングを可能にするWireless Workbench®やShurePlus™ Channelsアプリに対応しています。さらに、インテリジェントな高性能充電池と充電器によるネットワーク対応充電システムとすることも可能です。
     
  • ハードウェアと拡張性:
    AXT Digitalは、最大で184 MHzのチューニング帯域幅を持つ送信機と受信機により広い周波数範囲をカバーするので、運用に必要な保有機材量を削減できます。AD送信機とADX送信機をサポートする共通の受信機プラットフォームの採用や2チャンネルと4チャンネルの受信機の選択により、柔軟性と拡張性を最大限に高めます。

 

A.R.T.の舞台音響技術者であるアリソン・シェーファー(Alison Schaefer)氏は、「『Jagged Little Pill』のような作品を上演する場合、完璧なRF性能、音質、拡張性の確保が欠かせません。AXT DigitalがWireless Workbenchに対応していたことで公演のレベルアップにつながりました。Wireless Workbenchは、電池寿命、信号強度、電波干渉など、公演のあらゆる側面を管理するための完全に包括的なインターフェースを備えています。電池切れの恐れのような不安材料となる事態が発生したときも、充電が必要なボディーパック型またはハンドヘルド型送信機を正確に特定することができました。電池や電波の状態を監視する機能のおかげで、公演の全日程にわたって安心して臨めました」と述べています。

日本国内のADXシリーズワイヤレス送信機の販売について詳細は、Shure正規販売代理店にお問い合わせください。

お問い合わせ先

本件プレスリリースに関するお問合せ :
シュア・ジャパン株式会社   pr@shure.co.jp

製品やお取り扱いに関するお問合せ :
ヒビノインターサウンド株式会社   info@hibino-intersound.co.jp

参考:
ヒビノインターサウンド株式会社 リリース「 Shure "AXT DIGITAL ADX Series"発売」
https://www.hibino-intersound.co.jp/information/5653.html